看護の道を志したのは、高校時代に手術を伴う入院を経験したときに、一人の看護師さんと出会ったことがきっかけです。
術後はトイレまで歩くこともおぼつかず、尿瓶を渡されていたのですが、思春期真っ只中の私には抵抗があり、まったく尿意を感じませんでした。そんな状況を心配した夜勤の看護師さんが、「私が支えるから、一緒にトイレに行こう」と提案してくれたんです。夜勤で人手が少ないのに、医師にも交渉して時間を作ってくれて、本当に心を打たれましたね。
新卒時は大学病院に勤務し、毎日目の回るような忙しさの中、「いかに要領良く仕事をこなすか」ということばかり考えていました。効率を優先し、小手先のテクニックだけで仕事をしていたため、浅い知識しか身に付かず、後輩ができた時、「看護」を教えられない自分に気付いたんです。
それを機に初心に返って看護を学ぶ日々が始まり、何より大切なのは患者様の満足のために質の高い看護をすることなのだとわかりました。管理職となった今も、新人さんにはスピードよりも「看護の質」にこだわった指導を心がけ、「患者様の満足」を一番に考えて欲しいと伝えています。
管理職を長く続ける中で、人にはそれぞれ得手不得手があり、一人ひとりの部下を適材適所に導くことが重要だと感じるようになりました。「部下の居場所づくり」こそが、私の大きな役割です。
当院は、急性期から慢性期、在宅医療に至るまで、さまざまな医療サービスを展開している病院なので、職員の個性が活きる配属が可能です。ぜひ、いろいろな部署を経験する中で、自分らしく輝ける看護領域に出会って欲しいと思います。
休日は、家族と楽しく過ごす時間を最優先にしています。小学生の子どもがいるので、一緒に買物に行ったり、遊びに出かけたりと、親子の時間を大切にしていますね。あとは、神社仏閣巡りが趣味なので、都内の有名な神社やお寺を調べて行くこともあります。当院周辺には神社仏閣が多いので、いろいろ散策が楽しめてお勧めですよ!
昔と比べたら性格が丸くなりましたが、ちょっと短気な部分に日々反省しています(笑)
仕事を覚えるのはゆっくりでもいいから、「質の高い看護」を目指してください。